ごみ出しや雪かきといった体力のいる作業、慣れないと難しいIT機器の操作など、身近な困り事を近隣住民で助け合う-。そんな地域づくりのきっかけにしてもらおうと、兵庫県丹波市社会福祉協議会が「困り事カード」で支援者を探すゲームを、市内の高齢者サロンなどで始めた。地方で高齢者の比率が増す中、住民組織も介護の一翼を担うことが期待されている。ゲームを通じて助け合う必要性のほか、地域以外の支援を求めなければならない課題も見えてくる。(岩崎昂志) 丹波市山南町小新屋の公民館で先月下旬に開かれたサロンに60~80代の17人が参加した。市社協職員がカードゲームを紹介し、2組に分かれて楽しんだ。 女性が「包丁研ぎ」という困り事が書かれたカードを掲げると、隣の男性が「上手やないけどできるで」と少し照れながら手を挙げた。「毛染めを手伝って」には「家が近いからできるよ」。しかし、別の女性が「雪かき」のカードを掲げると