ポップ及びブラックミュージックが新たな黄金期を迎えているのと対照的に、ロックは時代の隅に追いやられている――もはやテンプレ化しているのでは? と錯覚するほど、こういった言説を頻繁に見かける昨今。このあと紹介する某バンドのメンバーも「ギターは絶滅危惧種」だと語っていましたが、ジャンルとして下降線を辿っているのが事実だとしても、ピンチのあとにはチャンスがあるはず。特に今年に入ってから、現実やトレンドと向き合いつつ「次の一手」を求める動きが進んでいて、これが実におもしろい。 最近の例でいうと、Daft Punkのトーマ・バンガルテルを含む制作陣を迎えて、煌びやかなエレクトロ・ディスコに傾倒したArcade Fireに、共に9月リリースの新作で、アデルやシーアを手掛けたグレッグ・カースティンを招喚しているFoo Fightersとリアム・ギャラガー、ロードの新作にも貢献したジャック・アントノフとタ