日本をロシアに導くゴールを決めたのは、22歳の若きストライカー浅野拓磨だった。この値千金のゴールの裏には、彼が尊敬して止まない内田篤人の『ある一言』が大きく影響していた。 FIFAロシアワールドカップ2018アジア最終予選・日本VSオーストラリア。ホーム・埼玉スタジアムで行われたこの一戦は、勝てば日本のロシアW杯が決まるという、重要な一戦だった。 この注目の一戦を一目見ようと埼玉スタジアムに集結したサポーターは59,492人。この超満員に膨れ上がったスタジアムを、歓喜の渦に巻き込んだのが浅野の冷静なゴールだった。 0−0で迎えた41分、CB昌子源から左サイドに流れたMF井手口陽介に縦パスが渡り、井手口が大外をオーバーラップして行ったDF長友佑都に縦パスを送り込んだ瞬間、浅野は右サイドハーフのポジションからスルスルとゴール前に入り込む。そして、長友がゴールとは反対側に切り返してクロスの体勢に