ポイント 界面は表面と同じく結晶の欠陥であり、電気的、機械的物性と密接に関わっています。しかし、物理学者のヴォルフガング・パウリ(ノーベル物理学賞1945年)が「結晶は神がつくり、表面は悪魔がつくった」と表現するほどに欠陥の構造が複雑で、予測は困難でした。今回、機械学習によりその欠陥構造を予測することに成功しました。 機械学習により、物質の界面構造を予測する「回帰器」という簡易的な人工知能を作製しました。この「回帰器」を用いることにより、従来の手法では22年かかる計算を3時間程度で終えることができました。 今回開発した手法を利用することで、優れた物質の開発が加速されることが期待されます。 東京大学 生産技術研究所の溝口 照康 准教授、大学院生の清原 慎らの研究グループは、機械学習注1)の技術を活用して、物質の界面注2)の構造を高速に予測することに成功しました。界面は結晶に現れる欠陥で、その