【第7回】疲弊するIT部門(1)~殿様IT部門が変われない理由:三方一両得のIT論 IT部門がもう一度「力」をつける時(1/2 ページ) 一般企業へのコンピュータの導入は昭和30年代後半に始まり、日本企業のシステム化の歴史や文化がつくられた。そして今、IT部門は殿様的立場からサービス部門として立場の逆転した。 企業システムの基礎をつくった「匠」たち 一般企業へのコンピュータの導入は昭和30年代後半に始まった。私もその時代の様子は先輩の話で聞いたぐらいで、詳しくは知らない。そのころはコンピュータというよりも機械計算と表現する方がしっくりしたという。データとプログラムを読み込ませ、簡単な四則演算をする。簡単に言うと、電卓と印刷機が合体したような機械だった。 ハードウェアは非常に高価だったため、プログラムをいかにコンパクトにつくるか、データをいかに短くまとめ上げるか、エンジニアは限られたリソース