「しんぶん赤旗」日曜版2019年7月28日号で今年連載している、もしくは刊行が完結した「戦争マンガ」を書評した。 以下の4作。 有間しのぶ『その女、ジルバ』 山田参助『あれよ星屑』 伊図透『銃座のウルナ』 小梅けいと『戦争は女の顔をしていない』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ原作) 有間しのぶ『その女、ジルバ』は不思議な作品である。その不思議さについては、同紙の方で書いたので、ぜひ読んでほしい。 40になってデパートの売り場から「姥捨て」と言われる倉庫係に異動させられた主人公が、超高齢のホステスしかいないバーで夜のアルバイトを始める物語だ。 1巻37ページに次のようなコマがある。 有間前掲書、1、小学館、37ページ 「なんで生きてる限り『もうこれで大丈夫』ってことになんねえのかな?」と語る客の一人は表情を見せない。見せないことでこのセリフに普遍性が生まれる。 直接にはおそらく福島であろ
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