私の母は、とにかく「さらけだして」いる。 風呂から上がると、全裸で脱衣所を出る。ホカホカの蒸気を裸体にまとわせながら、家族がテレビを見る横をすり抜け、パンツを取り出し身につける。 笑い声は隣の家にまで響く。「めちゃイケ」がある日は特に大きく、お隣さんが「今日、めちゃイケか」と気付くほど。 子供は全力で可愛がる。子供がすることはどんなくだらないことでも全力で褒め、私を「ママのかわいいちゃん!」と呼びしょっちゅうキスをした。 めちゃくちゃテンションの高い彼女が一家に与える影響は大きい。 母が笑えば家族は明るく、母が悲しめば家族はしゅんとした。 私が26歳のとき、はじめて実家を出て、同棲を始めた頃のこと。 しばらく経って帰省をすると、父と母が喧嘩をしていた。 理由はくだらないものだったと思う。車の運転が下手だのどうだの言いながら、「お前があの時」「いやアンタだって」とふたりともムキになって矢継ぎ
祖父のような人が、昨日死んだ。 血の繋がった祖父は、自分の生まれる前に亡くなっていた、少なくとも父方の祖父は、割と早くに亡くなったらしかった。 母方の祖父は、母親が子供の頃に祖母と離婚しており、多分早くに亡くなったのだと思うが、仮に生きていても会うことはなかった。自分がいつそんなことを聞いたのかは確かではないが、物心ついた自分が、血の繋がった祖父、というものを意識した時にはどうやら亡くなっていたらしいのは確かだ。 「祖父のような人」は、僕が生まれるずっと前から、祖母と一緒に暮らしていた。多くの人が誰しも持つ思い出のように、自分も子どもの頃、祖母と彼の住む家に遊びに行き、甘やかされ、小遣いをもらい、トランプやら野球やら将棋やらをして、思う存分に遊んだ。 将棋のルール、司馬遼太郎、池波正太郎、他にもいろいろと、今ではどれが彼に教わったものか一々思い出せない程、いろいろなことを彼は教えてくれた。
料金改定について 2023年11月より料金が改定されました。 料金改定の同意からお手続きをお願いします。 10万人に1人といわれる難病の長男=当時(38)=に暴行し、死亡させたとして傷害致死の罪に問われた父親のアルバイト、大塚芳男被告(64)=浦安市=に千葉地裁は21日、懲役3年、執行猶予3年の判決を言い渡した。しつけのつもりで突発的に振るった暴力は取り返しのつかない結果に。「健常者と同じ経験を」。長男中心の生活で、障害者の家族会でも積極的に活動していた父。「もっと楽しいことがあったのに。ごめんね」。公判では悔悟の涙にくれた。同じ境遇にある人は ・・・ 【残り 2317文字】
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く