5時間越えの大作『ハッピーアワー』でその評価を確実なものとした濱口竜介監督の商業映画デビュー作『寝ても覚めても』が9月1日より封切られた。芥川賞作家・柴崎友香の同名小説を原作に持つ本作は、同じ顔をした2人の男ーーミステリアスな自由人の鳥居麦と実直なサラリーマンである丸子亮平ーーの間で揺れ動く1人の女性・泉谷朝子の姿を描いた恋愛映画だ。 今回リアルサウンド映画部では、麦と亮平の一人二役を務めた東出昌大と朝子を演じた唐田えりかにインタビュー。濱口監督の独特な演出方法や、お互いの印象などについて語り合ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】 東出「濱口監督の演出方法は、今までの価値観を180度変えるものでした」 ーー東出さんは何年か前から濱口監督と一緒に映画をやろうと話していたそうですね。 東出昌大(以下、東出):4年ほど前からお話はお伺いしていて、『寝ても覚