「WannaCry」の猛威を受けて、このランサムウェアの世界的な攻撃から携帯電話を保護すると約束するアプリが多数登場した。 しかし、待ってほしい。世界中で30万台を超えるコンピュータを陥れたWannaCryは、携帯電話を狙ってはいない。WannaCryが悪用したエクスプロイトは、米国家安全保障局(NSA)が発見し、ハッカーによってリークされたものだが、その標的は古くなったWindowsシステムだ。 もしかすると、こうしたアプリにマルウェアが仕込まれていて、攻撃から防御するという約束とは裏腹に、まさにその攻撃を実行する危険性がより高いかもしれない。McAfeeが5月下旬に最初に発見した、WannaCryから保護すると偽るアプリが大量に出現したことは、ウイルスがウイルス対策アプリを装う傾向の高まりを示している。 サイバーセキュリティ企業のRiskIQは、ウイルス対策を装ったアプリの調査を行った