ブリューゲルの真作と断定された「聖マルティヌスのワイン」=プラド美術館提供 【パリ=国末憲人】スペイン・マドリードのプラド美術館は23日、16世紀フランドルの巨匠ピーテル・ブリューゲル(父)の大作を新たに確認した、と発表した。同館によると、ブリューゲルの真作は世界でも極めて少なく、作品の規模や重要性から「美術史に残る大発見となる可能性がある」としている。 「聖マルティヌスのワイン」と題する縦148センチ、横270.5センチの大型のテンペラ画。1565〜68年に制作されたとみられる。スペインの個人が所有していた絵を同館が数カ月間かけて分析し、真作と断定した。同館は現在この絵を修復しており、購入も検討中という。 同館によると、ブリューゲルの現存作品は晩年の10年余りのものに集中しており、世界でこれまで40点しか確認されていない。同館はすでに、ブリューゲルの代表作の一つ「死の勝利」を所蔵し