以前アニメの感想にかこつけて、六曜の各内容をもとに姉帯さんの能力を整理した。 今回は、では姉帯さんの能力がなぜ六曜なのか?という問題を考察したい。 1)「姉帯豊音=『遠野物語』における山女」の確認 姉帯さんのキャラクターデザインが山女を基にしたものであるという点は、アニメ全国編での石戸霞のセリフにて示唆され、また原作の時点で既にhannoverさんの考察にて詳しく論じられている。 山々の奥には山人住めり。栃内村和野の佐々木嘉兵衛という人は今も七十余にて生存せり。この翁若かりしころ猟をして山奥に入りしに、遥かなる岩の上に美しき女一人ありて、長き黒髪を梳りていたり。顔の色きわめて白し。不敵の男なれば直に銃を差し向けて打ち放せしに弾に応じて倒れたり。そこに馳けつけて見れば、身のたけ高き女にて、解きたる黒髪はまたそのたけよりも長かりき。(後略)*1 また、その山女に占いのモチーフがあることはかんむ