豊ノ島というと、2010年の優勝決定戦で白鵬に敗れた一番の印象が強い。周囲の拍手が彼の奮闘を物語っている。 少し前の話になるが、豊ノ島が引退した。 角界でも屈指の人気者であり、バラエティ番組などでも目にする機会の多かった力士だ。最近では白鵬と遠藤、強いて言えば炎鵬くらいしか一般知名度のありそうな力士がいないことが相撲ファンとしては寂しい限りだが、豊ノ島については知っているという人が意外なほど多い。これは彼の土俵外での存在感の大きさを物語っている。 豊ノ島の凄さは、メディア出演と成績が反比例しない点にある。 本業への影響を懸念してテレビ出演を断る力士もいる中で、豊ノ島は休場中はメディアに出ていても、本場所になればしっかり結果を残す。上位で戦いながら大相撲の広報役まで果たすのだから、これほど貴重な力士はそういない。 そんな豊ノ島のキャリアで有名なのは、2010年九州場所の白鵬との優勝決定戦と、
![豊ノ島の引退で考える「関脇」問題。初昇進から1年の成績が未来を占う?(西尾克洋)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d72a6ef5bbc60efc287684062b002bf945aadef4/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F3%2F9%2F-%2Fimg_39219ea17fa32f61c9aa56cfebc53820204000.jpg)