この項目では、沖縄県と鹿児島県奄美群島のシャーマンについて説明しています。その他の用法については「ユタ (曖昧さ回避)」をご覧ください。 桜井徳太郎によれば、日本列島弧において最もシャーマンの活動が顕著なのは東北地方と南西諸島である。もっぱら死霊の憑依を受けてトランスに入り、第一人称でその託宣を述べるものを一般に口寄せ巫女と称する。東北地方のイタコ等と同様に口寄せ巫女としての巫儀を展開している呪術宗教職能者は、南西諸島ではユタ・ホゾン・トキ(奄美群島・沖縄諸島)、カンカカリャ・サス(宮古列島)、ムヌチ・ニゲービー・カンピトゥ(八重山列島)等と呼ばれている[1]。 琉球の民間社会において、民衆の宗教的機能を担う職能者は、女性司祭者の祝女(ノロ/ヌル)、根神(ニーガン)、サス・司(ツカサ)等の神人(カミンチュ)と、シャーマンとしてのユタ等の類に分かれる。前者は主として御嶽(ウタキ)やグスク等の