企業にも産業にも技術にもライフサイクルがある。誕生し成長し、頂点に達し、衰退し、消滅してしまう。 日本の造船業が確実な衰退のステージに入り始めたのは1999年ごろだ。1999年に受注シェアで韓国に抜かれた。それ以来、造船世界一の座を失った。 ちょうどこのころ日本では、経産省と経団連が協力して、製造業を中心とした16業種の産業技術戦略を立案するプロジェクトがあった。2000年に国家産業技術戦略検討会が「国家産業技術戦略」として成果をまとめている。私も造船業の技術戦略作定を座長代理としてお手伝いした。翌2000年度からは、その戦略案を実行するための造船技術戦略会議の議長を務めた。 様々な技術開発の案を作業部会につくってもらい、その実行のための枠組みづくりも行った。第1のテーマはライフ・サイクル・バリュー(LCV)船の開発である。 簡単に言えば、10年間保証する高品質の船を開発し、長いライフサイ
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