シリーズ「等身大のアフリカ/最前線のアフリカ」では、マスメディアが伝えてこなかったアフリカ、とくに等身大の日常生活や最前線の現地情報を気鋭の研究者、 熟練のフィールドワーカーがお伝えします。今月は「最前線のアフリカ」です。 あんた、知ってる? 今は本当にモノが高いのよ。食器用洗剤750ミリリットルが、2兆ジンバブエ・ドル(以下、ZD)もするのよ。何でもかんでも「トリリオン(兆)」、「トリリオン(兆)」って、もう何も買えないわよ! (2008年7月18日、筆者友人の言葉) 南部アフリカの内陸部にあるジンバブエ共和国は、2007年から2009年のはじめにかけて、記録的なハイパー・インフレに見舞われた。もう7年以上も前の話になるが、当時このニュースは、アフリカの話題としては珍しく日本でも新聞やテレビなどでさかんに伝えられた。インターネット上にはインフレ率やモノの値段、紙幣に並ぶゼロの数、歴代紙幣
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