<記号論Semiotics>は、C.S. PeirceとF. de Saussureを祖として二十世紀を通して発達してきた人間の意味活動のインターディシプリナリーな研究領域です。記号論は、<構造主義>と呼ばれた二 十世紀の社会・文化知のパラダイム変換に貢献し、またメディア文化や大衆社会現象を理解する理論的枠組みとしてメディア・スタディーズやカルチュラル・ス タディーズと呼ばれる研究動向のなかでも重要な理論的支柱となってきました。 そして今日では、記号論には、人間の意味環境を急速に変化させつつある記号テクノロジーに媒介された社会や文化を理解するために、新しい役割を果たすことを求められています。これが、<情報記号論>の領域だといえるでしょう。 この新しい学問分野は、いま情報技術革命と呼ばれているような大変化のなかで、記号論が二十世紀を通じて考えようとしてきた根本問題をとらえ返すことによって、こ
RE/MAPとは、都市空間を再編成するプロジェクトである。それは、都市の中にあるさまざまなもの ――人や自動車の音、ショーウインドウ、看板、電柱やちらし、飲食店のにおい、笑い声やBGM、ゴミやガラクタ、犬やネコなどの動物―― とにかくありとあらゆるものを断片化し、つなぎあわせ、移動させたり、形を変えたりしながら、本来ならばありえたかもしれない、もうひとつの空間をつくっていこうというものだ。 それは、音楽の領域ではクラブのDJが行っている作業に近いのかもしれない。DJは、これまでにつくられた、ありとあらゆる音の素材を集めて、サンプリングし、リミックスする。それは単に過去の音楽を再生しているのではない。再生と同時になにか別のものを創造している。それは、過去を現在の中にそのまま蘇らせるのではなく、過去と現在とを結びつけることで、別の奇妙な時間を生みだしているのだ。それは、過去が現在の中に混ざりあ
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