概要 本資料は、H-II A ロケット試験1 号機の打上げを終え、大きな転機を迎 えた日本の宇宙開発の次の目標として、日本独自の有人宇宙飛行システムを提案するものである。 21世紀、飛躍的な発展が予測される宇宙開発において、有人宇宙飛行技術の修得は、我が国の必須課題である。また、国民の宇宙への関心を喚起し、 宇宙開発の健全な発展に対する支持を得るためにも、自力による有人宇宙飛 行技術の保持は極めて重要といえる。 しかし、この種の有人システムの開発は、これまで幾度となく要望されな がら、ことごとく否定されてきた。その理由は、従来提案のすべてが、再使用を前提とした有翼型往還機であり、開発に要するコストが莫大であるうえ、20 ~30 年という極めて長期の開発期間を要することにあった。 本文書では、このような過去の宇宙開発のあり方を反省し、従来とは根本的に異なったアプローチ、すなわちカプセル方式の