探査機「ロゼッタ」の観測により、アミノ酸の一種であるグリシンがチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に見つかった。彗星にグリシンが検出されたのは初めてのことで、彗星などの小天体によって生命の素となる物質が地球へ運ばれた可能性を示す探査結果だ。 【2016年5月30日 ヨーロッパ宇宙機関】 ヨーロッパ宇宙機関の彗星探査機「ロゼッタ」が2014年8月から2015年8月までに取得したチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)のデータから、アミノ酸の一種であるグリシンが彗星を取り巻くコマの部分に見つかった。 右上:グリシンの存在を示すスペクトル、右下:リンの存在を示すスペクトル。クリックで拡大(提供:探査機:ESA/ATG medialab、彗星:ESA/Rosetta/NavCam - CC BY-SA IGO 3.0、データ:Altwegg et al. (2016)) グリシンはこれまでに、2006年