はじめにさる8月5日~6日、さいたま市で開催された第61回日本SF大会・Sci-con2023に参加した。 この中の分科会企画「明治大学が収蔵する柴野拓美資料の整理報告会」をいちギャラリーとして見たのだが、その内容はSFの枠を超えて、文化史に関心のある研究者・ジャーナリスト・一般の人々にも広く知られるべきだと確信した。 というわけで柄にもなく使命感に駆られ、浅学非才をも顧みず詳しい内容をレポートすることにした。なお同企画は映像の撮影はNG、レポートはテキストのみ可ということなので、あらかじめご了承いただきたい。(文中敬称略) 資料寄贈の経緯と概要登壇したのは明治大学総合数理学部専任教授で、柴野資料の管理責任者でもある福地健太郎。インタラクティブメディア、ディスプレイ技術などの研究者で、過去にSF大会で何度か企画に携わった経歴がある。 明治大学には、故米沢嘉博の蔵書を基にしたマンガ図書館があ