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ブックマーク / www.aero.jaxa.jp (6)

  • Gについて -快適に宇宙に行くために- | 夢を飛ばす人々~航空研究者が綴るコラム~ | JAXA航空技術部門

    JAXAメールマガジン第248号(2015年7月21日発行) 白水正男 今回は、宇宙に行く、宇宙から帰ってくる際の重力加速度、いわゆるGについての話です。 高校の物理で学んだように(もう、忘れた?)、加速運動をすると見かけの力(慣性力)を受け、重力の大きさが変化したように感じます。これも高校の物理で習ったように、速さが遅くなるのも加速運動ですし、同じ速さで回転するのも加速運動です(その時感じるのが遠心力です)。国際宇宙ステーションの中で無重力(正確には微小重力)になるのもこの現象の1つで、軌道を周回することによる遠心力が地球の引力と釣り合うから重力が消えてしまったように感じるのです。このような加速運動に伴う見かけの力が地上での重力の大きさの何倍になるかという表し方として、○Gという言い方があるのはご存知と思います。宇宙に行ったり宇宙から帰ってくる際にどうしてGが大きくなるのか、それを避ける

  • 再突入と翼-翼は着陸のため?- | 夢を飛ばす人々~航空研究者が綴るコラム~ | JAXA航空技術部門

    JAXAメールマガジン第240号(2015年3月20日発行) 白水正男 このコラムに時々出現する“航空”と“宇宙”の中間的な話です。今回は再突入飛行における翼の意味についてお話しします。 最初にちょっと基的なところから。揚力を得るには翼が不可欠だと思っている方も多いかもしれません。でも米国のアポロ宇宙船やロシアのソユーズ宇宙船、それから米国が開発中のオリオン宇宙船など、いわゆるカプセル形状の宇宙船でも再突入飛行中に揚力を使っているものがあります。 物体が空気の中を進むと進行方向と逆向きの力(=抵抗力)を受けることは直感的に分かりやすいですよね。でも形次第では横方向にも力が作用し、それを揚力として使うことができます。カプセルは一般に円錐や釣り鐘のような軸対称形をしているので、対称軸の方向に飛んでいる限り揚力を出すことはできません。でも重心位置を予め中心軸上から少しずらしておくと、カプセルは

  • 再突入機の空力設計~カタチの決め方~ | 夢を飛ばす人々~航空研究者が綴るコラム~ | JAXA航空技術部門

    JAXAメールマガジン第229号(2014年9月19日発行) 白水正男 前回223号でこの欄を担当した時は、宇宙機を熱から護るメカニズムについてご説明しました。今回は再突入機のカタチがどのように決まっていくかについてご紹介します。もう20年近く前になりますが、日で最初の極超音速揚力機の飛行となった“極超音速飛行実験機(HYFLEX)「ハイフレックス」”のカタチがどうやって決まっていったのかです。 工学的な設計は、要求と制約の下で行われます。こういう機能、性能を持つこととか、これこれの大きさを超えてはいけないとかです。でも、必ずしも理詰めだけで設計が進むわけではありません。要求と制約が許す範囲で設計者は少しの自由を楽しむこともできます。 この記事を読んでいただくためには、HYFLEXの形や飛び方をなどを知っておいていただく必要があります。HYFLEXについては、 極超音速飛行実験(HYFL

  • 再突入機のエネルギーはどこに行った?~熱の捨て方~ | 夢を飛ばす人々~航空研究者が綴るコラム~ | JAXA航空技術部門

    JAXAメールマガジン第223号(2014年6月20日発行) 白水正男 はじめまして、白水(しろうず)正男です。旧航空宇宙技術研究所に入ってから、最初の頃は衝撃波など高速空気力学の基礎的な研究、そのうちスペースプレーンの概念研究などを始め、さらにはHYFLEX(極超音速飛行実験)やHOPE-X(宇宙往還技術試験機)などのプロジェクトもやっていました。このように、航空部では宇宙に関係する研究開発も行っています。HOPE-Xが目指した航空と宇宙をつなぐ再使用型の宇宙機を実現するための技術課題のひとつは、宇宙から地上に戻ってくるときの熱の問題です。 動いている物体を止めるためのブレーキは、摩擦を利用して運動エネルギーを熱エネルギーに換えているということはご存知だと思います。自動車はブレーキを使って運動エネルギーを熱に換えます(ハイブリッド車ではちょっと事情が違いますが)。宇宙機も同じように大気

    Ditty
    Ditty 2016/09/09
    JAXAなのに摩擦……。再突入機体前面で空気が圧縮されて生じる抵抗は粘性に由来する摩擦抵抗ではなく、流体の衝突での圧力変化に由来する圧力抵抗(形状抵抗)なので、これを摩擦と呼ぶと流体の人に叱られます。
  • 夢を飛ばす人々~航空研究者が綴るコラム~ | トピックス | JAXA航空技術部門

    毎回様々な航空技術の研究者が登場し、日常感じていることを自分の言葉で綴っています。研究の裏話や飛行機に関するトリビアなど何が飛び出すかわかりませんが、どうぞ気軽に読んでください。 バックナンバーの文中に“メルマガ”など記載のある場合があります。これは2017年まで発行していたJAXAメールマガジン連載当時のものです。

    Ditty
    Ditty 2016/09/09
  • 飛行中の全エンジン停止 信じられないまさかの出来事 何故起こったか | 夢を飛ばす人々~航空研究者が綴るコラム~ | JAXA航空技術部門

    JAXAメールマガジン第226号(2014年8月5日発行) 薄一平 こんにちは。JAXA航空部の薄(すすき)一平です。前回の私のコラムで、まさかの「飛行中全エンジン停止」事件に触れました。例えばボーイングB747ジャンボ機には4つのエンジンが備わっています。エンジン1基ごとの信頼性は極めて高いので、続けざまに4基のエンジンが停止してしまうことは確率的に「あり得ない出来事」と云えるでしょう。でもその信じられない出来事が現実に起こったのです。 1982年6月英国航空B747型機009便がジャワ島上空で遭遇しました。穏やかな夜空の中を高度11kmで巡航中に突然操縦室の窓が強烈な「セントエルモの火」状の稲に襲われ、ほどなくエンジンが次から次へと全部停止したのです。「セントエルモの火」は熱帯地方で雷雲の中などを飛行しているときに起きる飛行機への放電現象として知られていますが、その夜は気象レーダー

    Ditty
    Ditty 2014/08/14
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