JAXAメールマガジン第248号(2015年7月21日発行) 白水正男 今回は、宇宙に行く、宇宙から帰ってくる際の重力加速度、いわゆるGについての話です。 高校の物理で学んだように(もう、忘れた?)、加速運動をすると見かけの力(慣性力)を受け、重力の大きさが変化したように感じます。これも高校の物理で習ったように、速さが遅くなるのも加速運動ですし、同じ速さで回転するのも加速運動です(その時感じるのが遠心力です)。国際宇宙ステーションの中で無重力(正確には微小重力)になるのもこの現象の1つで、軌道を周回することによる遠心力が地球の引力と釣り合うから重力が消えてしまったように感じるのです。このような加速運動に伴う見かけの力が地上での重力の大きさの何倍になるかという表し方として、○Gという言い方があるのはご存知と思います。宇宙に行ったり宇宙から帰ってくる際にどうしてGが大きくなるのか、それを避ける