2羽の鳳凰が向き合う銀像眼の文様が施された大刀飾り =9日午後、大阪府河南町・大阪府立近つ飛鳥博物館 (竹川禎一郎撮影) 天皇をしのぐ勢力を誇った飛鳥時代の大豪族、蘇我氏一族の墓との説がある大阪府河南町のシシヨツカ古墳(6世紀末)から、鳳凰(ほうおう)を銀象眼(ぞうがん)で表現した豪華な大刀飾りが見つかっていたことが9日、分かった。平成14年の発掘調査時には土やさびのため「鉄の塊」のようだったが、さびを除去したところ鮮やかな象眼が当時のまま残っており、被葬者の地位の高さを裏付ける資料となった。 シシヨツカ古墳は東西60メートル、南北53メートルの方墳。14年に府教委が発掘し、横穴式石室から金象眼のある鞍(くら)金具などが見つかった。さらに、さびで覆われた鉄製品が出土。奈良大学に保存処理を委託したところ、六角形をした亀甲(きっこう)文の内側に、2羽の鳳凰が向き合う姿が銀象眼で表現された大刀の