【五郎丸健一、見市紀世子】政府の社会保障国民会議(会長=清家篤・慶応義塾長)がまとめる報告書の素案の概要がわかった。介護を必要とする度合いが低い人向けのサービスを介護保険から市町村事業に移す案のほか、医療・介護の自己負担引き上げなどの「痛み」を求める項目が並ぶ。安倍政権が今後進める社会保障改革の土台となる見通しだ。国民会議は8月6日の報告書提出をめざし、来週から大詰めの議論に入る。 【写真】社会保障国民会議が検討する改革の暮らしへの影響は ■社会保障、軒並み負担増 政府は報告書をもとに改革の手順を定める法案を、今秋の国会に出す構えだ。 報告書の素案では、少子高齢化のなかで社会保障を維持するには徹底した重点化・効率化が必要だと指摘。制度を高齢者重視から「全世代型」に転換するよう訴え、高齢者を含めて所得に応じた負担を求める方向性も打ち出した。 検討を求める具体策は、財政が特に厳しい介護・