新自由主義経済が進むと格差社会になる、苦しい社会になる、とはよく聞く話だけど、金敬哲(キム・キョンチョル)著『韓国 行き過ぎた資本主義』はそれが具体的にどういう世界なのかを見せてくれる。 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩 (講談社現代新書) 作者:金 敬哲発売日: 2019/11/13メディア: 新書 海を隔てた隣国でこんなことになっているのかとかなり驚いた。(そういう面を抽出して紹介しているから特にそう見える、という点はあるとしても。) ソウルには行ったこともあるし映画も色々見ていても、社会の仕組みや実情、人々の価値観まではなかなか分からない。日本と韓国は同じ東アジア圏の西側諸国で、生活水準・物価水準も同程度という共通点があるから、この格差社会の進行具合の差がより際立って(他人事じゃないという怖さを伴って)感じられる。 つい最近も、人材派遣会社会長・経済学者・元国務大臣の