教育現場において、道徳教育の推進というお題目のもと、歴史的事実でないことや科学的事実でないことが、あたかも事実であるかのように子供たちに教えられていくという、まことに由々しき事態が進行しています。市民社会フォーラム通算200回の節目となる学習会に講師としてお招きした原田実さん(歴史研究家)は、教育現場に忍び込んでいるいわゆる「江戸しぐさ」や「親学」などの問題点を指摘し、教育界や政界の状況に憂慮の念を示しました。 講演動画 (以下要約テキスト) 江戸しぐさを検証することにしたきっかけ 私が「江戸しぐさ」に興味を持ち始めたのは10年ぐらい前になる。その少し前に、公共広告機構(AC)のテレビCMで、昔の江戸の暮らしのマナーを江戸しぐさとして紹介したり、東京メトロが車内マナー啓発ポスター等で江戸しぐさを電車内で実際に行っているところというのが描かれたりしているのを見て、これは何だろうと関心を持った