本作は、クルド人の家族とともに生まれた地を離れ、幼い頃から日本で育った17歳のサーリャを主人公とする青春ドラマ。同世代の日本人と変わらない、ごく普通の高校生活を送っていたサーリャだが、あるきっかけで在留資格を失い、家族の日常が一変してしまう。そして、ある日本人少年との出会いによりアイデンティティについて悩み、成長していく。 オーディションでサーリャ役を射止めたのは「ミスiD 2020」でグランプリとViVi賞をダブル受賞し、ViViの専属モデルとして活動する嵐。是枝裕和率いる映像制作者集団・分福所属の川和田恵真が監督を務めた。川和田にとって本作が長編映画商業デビュー作となる。 嵐は「私の演じたサーリャは、国籍に悩みを持っている役柄。自分も、小学校の時は、たいしたことじゃなくてもネガティブに捉えてしまって、アイデンティティについて悩むこともありました」と振り返り、「この役を演じさせていただく