太陽に重なり、黒いしずくのように見える「ブラックドロップ現象」が見られた、金星太陽面通過という天文現象の始まり(6日午前7時28分、石川県小松市で)=小西太郎撮影 太陽の手前を金星が横切る珍しい天体現象「金星の太陽面通過」が6日午前7時過ぎから日本各地で観測された。 東京では6日午前7時10分ごろ、小さな「ほくろ」のような金星が太陽面の北東側に現れ、北西側に向かって移動する。金星が再び太陽面の外に出るのは、約6時間半後の午後1時47分ごろだ。金星の経路は国内のどこから見てもほぼ同じで、経過時間も前後1分程度しかずれない。 観察には5月21日の金環日食と同様、日食めがねが必要。太陽を直接見ると目を傷めてしまう。国立天文台は、「約6時間半と長く続くので、目を休ませながら観察してほしい」と呼びかけている。