俗物の大人たちを痛快に切り捨てる役に抜擢、天才少年を演じる天才少年 ロードショー公開前から、1本の傑作映画が日本を騒がせている。その名は『天才スピヴェット』。ライフ・ラーセンのベストセラー小説『T.S.スピヴェット君 傑作集』(早川書房刊)の映画化だ。 米モンタナ州の保守的な田舎に暮らす10歳の孤独な科学少年が、「あるサプライズ」の報を受ける。それをきっかけに、自分に無理解な家族や学校に内緒で、ひとり旅を決行する物語だ。監督は『ロスト・チルドレン』(1995年)や『アメリ』(2001年)などで世界的に知られるフランス出身の名匠、ジャン=ピエール・ジュネ。「イメージの錬金術師」との異名を取る彼は、ポップアップブック(飛び出す絵本)を思わせるマジカルな3D映像で、アメリカ横断の大冒険を描く。本作にはすでに各界著名人から絶賛の声が集まっており、熱烈に惚れ込んだという山田洋次監督は直筆コメントを寄