次にDSP側を考えると、メディア側の収益を最大化するには、RTBで入札単価が上がることが好ましい。入札単価を上げるには入札に参加するDSPが多いほうが上がりやすい。SSPの最大の競争優位性として、DSPを多く持つことによる「収益還元力」にあると、ジーニーの工藤社長は語る。 ただ、DSPはSSPを通して広告主の出稿先を探しているため、むしろ多くのSSPと提携したほうがメリットになる。ゆえに、SSPはDSPと多く提携したとしても、提携したDSPと独占的な契約になることは考えにくい。DSPは提携SSPを後々増やしていくであろうことから、SSPによる提携DSP数は中長期的にみるとさほど競争優位性にはならないと筆者は考える。 ちなみに日本国内の主要SSPはジーニーのほかに、スタートアップではKauli、大手の参加ではサイバーエージェント子会社のマイクロアドが提供するAdFunnelがある。 今回取材