がんの転移などで死亡した真岡市の女性(当時66歳)の夫ら家族3人が、小山市民病院の検査に「見落としがあった」などとして、同市を相手取り約3200万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁が提示した1000万円の和解案について、小山市は11日、応じることを決めたと発表した。和解理由などは17日にある市議会の議員全員協議会で説明し、9月定例市議会に議案を提出する。 市によると、女性は98年、同病院で胃がんの手術を受け、04年9月までに内視鏡、CTなど計4回の検査を受け「再発転移なし」と診断された。だが05年3月、別の病院で大腸がんと肺転移が見つかり、手術を受けたが同年5月、死亡した。 家族は「必要な検査を尽くさず、CT検査では大腸がんを見落とした」として、逸失利益や慰謝料などの支払いを求め、05年7月、宇都宮地裁に提訴。訴訟はその後、東京地裁に移されていた。 市民病院は「検査に落ち度があったと認め