北海道登別市のJR室蘭線鷲別駅構内で7月、普通列車の20代の男性運転士が停止信号の見落としで作動した自動列車停止装置(ATS)の非常停止措置を無断で解除してホームまで運行していたことが6日、JR北海道への取材で分かった。社内規定では指令センターに報告し、指示を仰がなければならなかった。 ホームまでの間、ATSが機能せず、前に列車があれば追突などの恐れがあった。実際は運転士が目視で安全を確認していた。 JR北海道は7月、このトラブル自体については明らかにしていたが、無断解除は発表していなかった。 JR北海道によると、7月12日午前、萩野発東室蘭行き普通列車(1両編成、乗客30人)が駅構内で非常停止した。運転士は約170メートル先のホームで乗客を降ろした後に指令センターに報告し、指示に従ってATSが作動した信号付近まで戻った。