「三上のブログ」の三上さんが「路地」に興味を持っていると書かれていた(http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/20070304)。寺山修司も晩年「路地」に関する本を出す予定で、目次も作っていたとコメントしたら、その目次を知りたいと言われる。 杉山正樹「寺山修司・遊戯の人」(河出文庫)より。 席につくとすぐさま、かれ(寺山)は「路地」の執筆意図を説明しはじめた。(中略) ーーぼくらがふつう路地というと、両手を伸ばすとどちらかが塀に触れる幅だよね。ところが日本の近代はそういうものをどんどん無用化し封鎖してしまい、道は人間中心から車中心になって、散歩という思想を切り捨ててしまった。だから、人間が通れる道についてもういっぺん観察して、そこから人間の捉え直しをしてみてもいいんじゃないかと思った。文学や映画に描かれた路地あたりをひとつの手がかりにして、消えてゆく路地について考