日本に住むようになり、すっかり日本語も板についたジム・オルークが、オリジナル・アルバムとしては実に8年ぶりとなる新作『ザ・ヴィジター』を発表する。本作はなんとl全1曲、40分に及ぶインスト作品。しかもアコギやピアノはもちろん、ドラムや管弦楽器に至る全ての楽器の演奏・録音・ミックスまでを全て一人で手がけた、紛れもないジム・オルークの作品であり、ジム・オルークという音楽家の素晴らしさを再認識する豊穣なる音の世界が広がっている作品なのである。資料には“本作は現代版『チューブラー・ベルズ』(*イギリス人ミュージシャン、マイク・オールドフィールドが1973年に発表した50分に及ぶインスト作品)”という本人からの前情報が載っていたので、当然その話を振ると、話は思わぬ方向へ…しかし、最終的にはジムがこの作品に込めた思いを確認できるインタビューになったと思う。 超大作『ザ・ヴィジター』は現代版『チューブラ
5月に出した長編小説『1Q84』(第1、2部、新潮社・各1890円)が大きな話題となっている作家、村上春樹さんがこのほど、毎日新聞のインタビューに応じた。1980年代の日本を舞台に「個人とシステムの対立」を描いた重層的な物語だが、村上さんはさらに第3部を執筆中であることを初めて明らかにした。新作に込めた思いを聞いた。【構成・大井浩一】 ■最初は『1985』 --『1Q84』は現在、2巻とも18刷を重ね、「BOOK1」が123万部、「BOOK2」が100万部と、ミリオンセラーを記録。複数の研究本が出版されるなど、驚異的な反響を巻き起こした。 「僕の固定読者は、長編で約15万~20万人いると自分では考えています。それくらいだと、自分の発信したものがそれなりに受け止められているという手応えがある。50万、100万となっちゃうと、どんな人が読んで、どんな感想を持っているかはなかなか見えないですよ
まとめるつもりが、やたらと長くなってしまった。どうもわたしは短く完結に済ませるというのができないようだ。果てしなく語りたくなってしまう。続きはまた後に書くことにしよう。 昨日の記事「ある回転軸」の続き。本記事中で引用する書籍などは末尾にまとめておく。先に会の雑感や前後のことなどを書いたのだが、これも主目的でもないので後ろへ送ることにする。 ここでは論を一つ作るというよりも、若島ノート*1に習い、気になった点、会において指摘のあった点、議論した点などを順に列挙していく。 全体 これは読めばすぐにわかることだが、非常に仕掛けや技巧を凝らす作家の作品であると言える。ジョイスやナボコフなどに似ているというのは多くの人が感じるだろう。その上で英文も美しい。ただジョイスらと明らかに違うのは、そこで描かれているテーマ自体(いや、正確に言えば、その技巧の上で何かのテーマを描いているということ、テーマがそも
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