世界が崩壊に瀕する時。世界を清め、元に戻す聖櫃を開ける為、少年と少女は立ち上がる。新鋭ライターが挑戦する、人気RPGのノベライズ。 主人公たちが何を思ってそういう行動を取ったか、ってのが理解できないところが多く、あまり感情移入できませんでした。私が考える面白くないノベライズの条件に、「これ、メディアを変えた意味がないんじゃないか?」というのがあります。例えば、小説が強くてRPGに弱いのって、心情表現だと思うんですよ(最近のゲームは疎いのでよく知りません。FF8とか饒舌に過ぎるくらいスコールの内面吐露があったけど)。ゲームだと、プレイヤーが自分で主人公を操って話を進めてくからまだ気にならないけど、小説媒体では作者がそこらへんを意識して隙間を埋めてやらないと、ただのト書きになってしまう。このノベライズも、そんな感じでした。 それと、気になったのがあとがき。 はじめまして、山田桜丸です。コバルト