危機の時、政府の支持率は上がるというのが政治学の常識だ。実際、コロナ危機で主要国の支持率はどこも上がっている。しかし例外がある。日本の安倍政権だけは支持率を下げているのだ。コミュニケーションストラテジストの岡本純子氏は「そんな国はほかにない。あまりに残念だ」という——。 コロナ禍の世界の中で「政権支持率」が異様に低い日本 新型コロナウイルスによる感染拡大に全く収束の兆しが見えない。安倍晋三首相率いる政府の対策は後手に回ってばかりだ。4月14日発表のNHK世論調査(*)では、内閣に対する支持率は前月より4ポイント下がって39%と、ここ数年で最も低い水準となった。 *4月10日から3日間、RDD方式で全国18歳以上の男女が対象。調査対象2085人のうち60%の1253人から回答を得た。 支持率39%というのはそれほど低くはないように思われるかもしれないが、世界に目を向けると、異様な数字であるこ