14日の地震で震度5強を観測した熊本市中央区では、13階建ての分譲マンションの渡り廊下に亀裂が入った。廊下は隣接する2棟の各階をつなぐもので、上層ほど亀裂が広がった。地面にはコンクリート片が散乱した。住民たちによると、マンションは築十数年。40代の女性は「地震前には亀裂がなかった。余震のたびに建物がミシッと音を立てて怖い。こんなことは初めて」と話した。 国土交通省幹部によると、高さや向きなど構造が違う建物をつなぐ場合、異なる揺れによる建物へのダメージを避けるため、建物と建物の間に10センチ以上の隙間をあけ、その部分を金属の部品でつなぐ。今回は接合部の金属部品が外れ、廊下の壁などが大きく壊れた。 関西大学の西澤英和教授(耐震工学)は「事前の想定よりも建物が大きく揺れ、建物同士がぶつかったのだろう。ただ、接合部が緩衝材として働き、建物本体への影響は小さいと考えられる」と話す。
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