【ソウル=吉田敏行】韓国の朴槿恵(パククネ)大統領に対する名誉毀損の罪で、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が在宅起訴された問題について、同大統領府の金淇春(キムギチュン)秘書室長は国会で6日、「言論出版の自由は大変重要だが、虚偽事実で他人の名誉を侵害する自由はない」と述べた。 野党議員から、加藤氏の起訴によって国際社会から「言論弾圧」との批判を招いたと指摘されたことを受けて答弁した。大統領府の意向が検察の判断につながったとの見方が出ており、最側近の金室長がこの問題について発言するのは初めて。 金室長は7月、国会での業務報告で、4月の旅客船沈没事故当日の朴大統領の居場所について、「わからない」と発言。大統領の行動を巡る「うわさ」が流れるきっかけになった。