アダルトDVDの適切な審査を怠り、わいせつな作品を流通させたとして、わいせつ図画販売幇助(ほうじょ)の罪に問われた審査機関「日本ビデオ倫理協会」(ビデ倫)元審査部長、小野克巳被告(54)の判決公判が6日、東京地裁で開かれた。河合健司裁判長は、「職責を半ば放棄して審査レベルを低下させ、害悪を拡散させた」として、小野被告に罰金50万円(求刑懲役10月)を言い渡した。 わいせつ図画販売罪に問われたビデオ制作会社元会長、芳賀吉孝被告(84)らメーカー側2人はいずれも懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役10月)。小野被告の共犯とされたビデ倫の元審査員2人は求刑通り罰金50万円だった。 判決によると、小野被告らは平成18年8月、芳賀被告らが制作したわいせつ行為が確認できるDVDを審査に合格させ、芳賀被告らは同年10月からこれを販売した。