「子供の頃に初めて喰った中華そばの味が忘れられない、新潟もたくさんラーメン屋出来たし、いろんな種類の店もあるけど、あの当時のままのシンプルな中華そばが喰いたい。今、喰いなおしたら、そうでもないかもしれないけど、思い出も込みだから、あれは越えられない」 昨日親父が酒を飲みながらこんなことを言った。確かにそうだ。子供の頃に体験したなにがしというのはいまだに記憶の底にへばりついてたりするのだ。 ぼくは物心付くか付かないかの時に母の影響でジャッキー・チェンばかり観ていた。初めて見た映画は『ファースト・ミッション』。そのせいで『ドラゴンボール』や『聖闘士星矢』は“リアル”ではなく、ホントのホントに絵空事でちっとも興味が持てなかった。ぼくにとって“映画”は子供の特撮やアニメと同じだった。なので子供の頃はビデオに録画した金曜ロードショーをルドヴィコ療法のように見続けた。 その時にお気に入りだった映画があ