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ブックマーク / honz.jp (5)

  • 『偶然の科学』 -世界はフクザツなのだ。 - HONZ

    「なにかを判断するとき、人はどのように考えがちなのか」ということが書かれているだ。「HONZのケースにたとえるなら」と考えていったら、私自身が、ともすればこのに書かれているような考え方をしがちだ、ということがよくわかった。原題は“Everything is Obvious – Once You Know the Answer”、適当に意訳するなら、「それは当然のことだ。 - と、人は後になってから言う」といったところだろうか。 著者のダンカン・ワッツさんは、「世界の人々は6人の知り合いを通じて繋がっている」という有名なミルグラムの実験を検討し、「スモールワールドネットワーク」というモデルを作って有名になった人だ。1971年生まれ、まだ40歳そこそこ、もともとはコーネル大の物理学科で、コオロギが何故一緒のタイミングで鳴くのかを研究していた。そこから、コオロギがコーラスする際のネットワーク

    『偶然の科学』 -世界はフクザツなのだ。 - HONZ
  • Jリーグ、ドーピング冤罪事件の真相『争うは本意ならねど』 - HONZ

    我那覇和樹。サッカーに興味がある人ならば聞いたことがある名前だろう。5年ほど前、彼はサッカーサークルの中心部にいたはずだ。2006年、我那覇は輝いていた。サッカーJ1リーグの川崎フロンターレに所属していた彼は、その年、リーグ戦32試合で52のシュートを放ち、18得点を挙げた。ゴール数は日人最多、シュート決定率は35%で外国人ストライカーも抑え、Jリーグ1位だった。活躍が認められ、沖縄生まれ初めての日本代表にも選出された。年齢も26才。これから選手としてピークを迎える時期にあった。浮き沈みの激しいスポーツの世界とはいえ彼の半年先いや、1年先ですら悲観視する関係者はいなかったはずだ。 だが現実は違った。彼はその翌年、ドーピング疑惑をかけられた。出場停止処分をくだされ、レギュラーの座も奪われた。その後、ヴィッセル神戸を経て、今は3部リーグに当たるJFLの琉球FCに所属している。 サッカーをす

    Jリーグ、ドーピング冤罪事件の真相『争うは本意ならねど』 - HONZ
  • 差異を生きる -『カエルの声はなぜ青いのか? 共感覚が教えてくれること』 - HONZ

    2012年が静かに幕を開けた。師走の忙しなさが、一晩明けると打って変わって落ち着きを取り戻す。僕は、この正月の静けさが大好きだ。 それにしても、正月を正月たらしめているものとは一体何なのだろうか。街で見かける しめ縄や飾り付けなのか、遠くから聞こえるBGMのお琴の音色か、それともお節料理の香りや味付けか?はたまたカレンダーによる日付の概念なのか? もちろん、これが一つの感覚のみに依存しているとは限らない。ヒトは誰でも、視覚、聴覚、味覚などの諸感覚を相互にリンクさせたり、感覚によらない知識と結びつけたりすることで、器用にシステムを運用しているのだ。 これらの多感覚知覚と呼ばれる機能は、多様で絶妙にバランスが取れた情報交換の上に成立しているそうだ。しかし、このバランスを感覚の「洪水」ないしは感覚遮断というかたちで壊してしまうケースがあるという。それが、共感覚と呼ばれるものだ。 書は、そんな共

    差異を生きる -『カエルの声はなぜ青いのか? 共感覚が教えてくれること』 - HONZ
  • 2011年 HONZ 今年の1冊 - HONZ

    に限らず、年末になると「今年のベスト」を選ぶ企画が登場する。HONZもこれにならって、ベストを選定しよう、ということになった。なにしろ(かなりダブりはあるものの)メンバー全員で年3000冊以上は目を通している。相当に良い選ができるはずだ。 ところが、いずれもへのコダワリがあまりに強すぎる変わり者であるがゆえ、1冊どころが10冊に収めることさえ難しい、という事態に陥る。そこで議論を重ね、一人1冊選ぶ、というところに落ち着いたものの、呆れたことに、その1冊だけというのも無理というのだ。への愛が強すぎるゆえ、一つだけ選ぶなんてできない、というわけである。 などなどいろいろ紆余曲折あって、「◯◯な」という前提条件をつけたうえで、一人が1冊選ぶ、というところに落ち着いた。それでも皆相当に悩んだらしく、なかなか私のところ原稿が来ない。年の瀬も押し迫り、やっと発表できる次第。出版不況というが、

    2011年 HONZ 今年の1冊 - HONZ
  • 新刊ちょい読み のアーカイブ - HONZ

    ベテルギウスの超新星爆発 加速膨張する宇宙の発見 (幻冬舎新書) オリオン座のアルファ星、冬の大三角形のひとつベテルギウスが間もなく超新星爆発する。地球から640光年しか離れていない星がスーパーノバ化すると、それから少なくとも3か月にわたって満月の100倍ほどの明るさで、昼も夜も天空に輝くことになるという。三葉虫の絶滅に関係したのではないかという仮説もある死のガンマ線バーストは、さいわいにも地球には向かないと予想されている。書は興味深いベテルギウスの超新星爆発説からはじめ、読者を星、天体観測、宇宙論へと導く入門書だ。アインシュタインの宇宙項を最後にもってくるところなどほどよい感じだ。 で、ベテルギウスの超爆発はいつ起こるかって?明後日かもしれないし、10万年後かもしれない。すくなくとも明日ではないし、10億年後ではないということだ。明日ではない理由はスーパーカミオカンデがニュートリノシ

    FISATTO
    FISATTO 2011/12/04
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