移民排斥を訴えるオランダの右翼政党の党首が選挙運動中の移民への差別的な発言で市民から告訴されていた問題で、オランダの検察当局は18日、人種差別をあおったとして、右翼・自由党(PVV)のウィルダース党首を訴追すると発表した。 地元紙フォルクスクラントなどによると、ウィルダース氏は3月、地方選の選挙活動の演説で、「モロッコ人は多いのと少ないのどちらがいい?」とあおった。「少ない方」と聴衆が応じると、「それに取り組もう」と答えたという。反イスラム的な発言だとして、抗議する市民らがウィルダース氏を告訴していた。 検察当局は訴追の理由について声明で、「政治家に表現の自由はあるが、人種差別禁止によって制限を受ける」と説明した。これに対して、ウィルダース氏は「誰もが思っていることを言っただけ。検察はジハーディストの訴追に時間を使った方がいい」と声明で反発している。