麻雀漫画というジャンルの中には、SF要素を含んだものが少なからずあります(それこそ『咲-Saki-』とかだって「麻雀人口が1億人を突破した世界」という並行世界ものと言えんことはない)。その中でも、筆者が勝手に「三大SF麻雀漫画」と呼んでいる作品があります。一つは以前に記事を書いた『ナイトストーン 危険な扇動者』、一つは『トーキョーゲーム』(青山広美特集の記事とインタビューを参照)、そしてもう一つが、今回紹介する志村裕次+みやぞえ郁雄『真・麻雀伝説 風の雀吾』です。連載は徳間書店の『漫画タウン』(徳間書店)82〜83年。単行本はグリーンアローコミックスから全2巻が出ており、今は電書もあります(紙の本だと巻数表記がなくて「雷鳴編」「灼熱編」というどっちが1巻か分からない謎の仕様だったのが、電書版は巻数表記があって親切)。原作の志村は70〜80年代に麻雀漫画原作を書きまくった(読切数だとたぶん日