ヘリポートをつくった場合、日本では接地点を明確にするため、円の中に「H]の文字を描く。これを、われわれは「マル・エッチ」と呼び、英語では「サークルH」(Circle H)という。 しかし、この標識は必ずしも万国共通ではないらしい。アメリカでは三角形の中にHを置いて、その頂点が北を向くように描かれることが多い。ニューヨークのウォール街ヘリポートでは、かつて、この典型的なマークが桟橋の先端にあった。またポートランド・ヘリポートでは円の中に破線の三角形とHの文字が描かれ、オレンジカウンティ・ヘリポートでは2つの着陸帯を示すために2つの正方形が並んでいるだけで、その中に1、2という番号が描かれている。 いつぞやカナダで見た標識は、黄色い円の中に破線で三角形が描かれ、Hの文字はないけれども、各線の周囲に黒い縁どりがあるので、全体がごちゃごちゃして、空から見ても何のことだかよく分からなかった。