外資系の広告業界にいると、ことあるごとにアイデアという言葉にぶち当たります。ぶち当たるという表現をあえてつかったのは、それが、ぶっちゃけてしまうと非常にうっとうしい場面で出くわすことが多い言葉だからですね。 外資系というのは、アイデア教の教徒みたいなところがあって、またそれが宗教的であるが故に、アイデアという言葉は様々な解釈がなされていきます。アイデアという言葉の意味は、その宗派によって違うという感じです。人によっては、アイデアとは誰も見たことのないことだったり、アイデアとは説明しにくいことをはっきりわかるようにできるメタファのことだったり。 広告にはアイデアが必要不可欠。そういう言い方をする人が求めている広告は、たいがいは「ビジュアルとんち」だったりします。日本の広告にはアイデアがない、とその人が言うとき、それは、日本の広告には「ビジュアルとんち」がない、と言いたがっていると思って、ほぼ