岩手名物のわんこそばと言うと、「早食い」、「大食い」のイメージが強いです。ところが、わんこそばの本来の姿は、おいしく楽しく食べる、おもてなしの心にあふれている料理なのです。 わんこそばについて、始まりが400年以上にもなる歴史から、正統の食べ方など、意外に知られていないその姿を、まとめてご紹介します。 1.わんこそば 発祥の地とされる岩手県花巻市 わんこそばの起こりは、400年以上も前の花巻で、南部の殿様、南部氏第27代当主南部利直が、江戸へ向かう途中に、花巻城に立ち寄った時に始まったとされています。 花巻城でお殿様に、地元の名物のそばを振る舞うため、秀衡塗の椀に一口量のそばを出したところ、お殿様は、大変お気に召されて、何杯もお代わりをしました。お殿様へのそばの供し方が、藩内で評判になり広がって、わんこそばと呼ばれるようになったとされています。 花巻でのわんこそばの食べ方は、お殿様へのも