はじめにスピン。量子力学を勉強した時、正体がわからないままずっと進めてきた記憶がある。 「内在的角運動量」で、軌道角運動量と混ざって全角運動量になる。だが教科書には「電子が自転しているわけではない」と書いてある。じゃあ一体何なんだ?パウリ行列が出てきて、SU(2)がどうとか言われても、結局スピンって何者なのか腑に落ちなかった。 この記事は、スピンに初めて出会って面食らった時の自分のような人たちに向けて書く。数式の羅列ではなく、「スピンとは何か」という問いに、物理学的な視点だけでなく、歴史、数学も含めて多角的な視点から答えを探していきたい。 目次スピンとは何か 角運動量との関係 発見の歴史的経緯 相対論的量子論からの導出 スピンとローレンツ変換:群論的理解 まとめ 1. スピンとは何か1.1 スピンは「内部自由度」?量子力学におけるスピン(spin)は、粒子が持つ内在的角運動量(intrin

