土地の貸借契約が満了となる2016年3月末で閉館の見通しとなっている県立近代美術館鎌倉(近美鎌倉、鎌倉市雪ノ下)の建物存続問題で、同館ゆかりの有識者が参加したシンポジウムが14日、鎌倉商工会議所(同市)で開かれた。パネリストからは、建物保存や活用を支援する組織づくりを求める声が上がった。県は、14年度中に建物の今後について方向性を示す。 シンポは、鹿児島大建築学科が主催。建築学的に価値が認められている近美鎌倉の存続を考えようと大原美術館の高階秀爾館長、建築家の阪田誠造さんら5人がパネリストに招かれた。 鍵を握るのは、近美鎌倉が立地し、土地所有者でもある鶴岡八幡宮の意向。更地での返還を強硬に求めなければ、建物が取り壊される確率は低くなる。高階館長は「八幡宮の宮司さんと1カ月ほど前にお会いした。建物の意味を認めており、残す方向で考えたいと思っているように私は受け取った」と打ち明けた。その上
速ければいいのか-。「夢の超特急」とうたわれるリニア中央新幹線計画に異を唱え続ける人がいる。千葉商科大大学院客員教授の橋山禮治郎さん(73)。JR東海が計画概要を発表した18日、中間駅ができる相模原市は歓迎ムードに包まれる。時速500キロ、走りだした巨大プロジェクトを前に老学者はつぶやく。「夢を見るのもいいが、覚めてしまえば夢は終わる」 柔らかな物言いが印象的だった。「いいところもあるが、悪いところも多い」。穏やかならざる本心はしかし、すぐに吐き出された。 「リニアは確かに速い。だが、優位性はそれだけだ。事業の失敗は目に見えている」 政策評価、公共計画の専門家として、国内外の大規模プロジェクトの成否を検証してきた経験に照らし、そう断言した。 ■哲学感じられない 引き合いに出すのが超音速旅客機コンコルドのたどった末路だ。音速の2倍を誇り、1976年に実用化。だが、燃費が悪く、飛行距
県の緊急財政対策の一環で、3館の集約を含めた検討が行われている県立近代美術館。特に鶴岡八幡宮(鎌倉市雪ノ下)の敷地に立つ鎌倉館は土地の貸借契約が2016年3月31日で切れる。県は契約更新しない方針のため、事実上、同日での閉館が決まる。日本の近代建築史において価値ある建物をどうするべきか、関係者は頭を悩ませている。 県教育委員会教育局生涯学習部生涯学習課によると、1951年の美術館設立当初から、土地の貸借期間は2016年3月31日までとしており、返還時には更地にすることが、八幡宮と交わした契約書に明記されていたという。松沢成文前知事のころから契約更新はしない方針で進んできた。今回の3館集約は、これを前提にしたものといえる。 鎌倉館は日本初の公立近代美術館で、世界的な建築家ル・コルビュジエの弟子に当たる故坂倉準三さんが設計。1999年には、20世紀の近代建築を評価し保存を訴える国際機関DO
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