行動経済学の草分けで、2013年のノーベル経済学賞を受賞した米エール大学のロバート・シラー教授が、再び経済学の新境地を切り開こうとしている。ナレティブ・エコノミクス(narrative economics)。「物語の経済学」とでもいう新分野だ。昨秋出版された同じ題名の著書が話題を呼んでいる。「景気は気分だ」という感覚は多くの人々が持っている。経済の先行きを心配して皆が節約に走れば消費が落ち込む
![経済は「物語」で動く? ノーベル賞学者が開く新境地 Global Economics Trends 編集委員 西村博之 - 日本経済新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bff3f6d5f585449ba2eac991bc90b5a3591de9b9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Farticle-image-ix.nikkei.com%2Fhttps%253A%252F%252Fimgix-proxy.n8s.jp%252FDSXMZO5473048023012020I00001-2.jpg%3Fixlib%3Djs-3.8.0%26auto%3Dformat%252Ccompress%26fit%3Dcrop%26bg%3DFFFFFF%26w%3D1200%26h%3D630%26s%3D863c91f34008da9206a9d19865910032)
■出版市場は堅調(ただしデジタルを含む) 1月24日に全国出版協会と出版科学研究所が、2019年の国内出版市場が1兆5432億円だったと発表しました。数あるコンテンツ関連でもとりわけビッグな市場です。 今年はちょっとしたサプライズもありました。0.2%と小さくはありますが、前年比で市場が増加したことです。市場拡大は、デジタル出版の市場統計も始めて以来初になります。一般的には衰退しつつあると見られがちな出版業界ですが意外に堅調なのです。 理由はあります。統計にデジタル市場を含んでいるためです。紙の市場は前年より4.3%減っていて、23.9%増と驚異的な伸びを見せたデジタル出版が伸びを支えました。 出版業界は縮小しているのでなく、産業構造の変化こそがトレンドだと判ります。 ■トレンドを先取りしていたマンガ市場 こうしたトレンドは、いま始まったことではありません。出版界のなかでもいち早くデジタル
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