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書評に関するGRAのブックマーク (1)

  • 『天使の王国 平成の精神史的起源』/浅羽通明

    だが、ここで、ひとつの反駁が考えられる。動機がアイデンティティ確認で実効性は無に等しく、効果は参加した人のナルシシズムの満足だけだとしても、少なくとも悪いことではない。何もやらないよりはましではないかという反駁だ。 (中略) こう言われると、ちょっと反論が難しくなってくる。マクロな状況に関心を抱くことは良いことだ、それは誰もが知っておくべき教養なのだ、という良識を私たちみんながどこかに持っているからだ。 だが、果たしてそうか。 この自明に思える良識こそ、いちど徹底的に疑い洗い直してみる必要があるのではないか。みんながマクロな問題へ目を向けるとなぜ良いのか。それは実はもっと肝心なことから目をそらすことではなかったか。 すぐれた評論集である。 「前世を渇望する少女たち」「複製技術時代の心霊写真」「「おたく」という現象」「「現代思想」はいかに消費されたか」……注目すべき論

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