数年前、マティアス・シュパーリンガーの大作《エクステンション》を日本初演した際、かなり綿密に書き込まれたスコアであるにも関わらず、作曲家自身からの仔細な注解が無ければ、第1ページ目から演奏不能でした(当時のメモその1・その2・その3)。 現代音楽の作曲家は「面白い楽譜を書ける人」に過ぎず、ジョン・ケージの図形楽譜の初演は完全にデイヴィッド・テュードア任せでしたし、マウリツィオ・ポリーニは作曲家と一度も会うこと無くブーレーズ・第2ソナタやシュトックハウゼン・ピアノ曲Xを演奏・録音しました。クセナキス作品の演奏伝統など一切実在しなかったことは、この目で最終確認しました。このあたりの事情は、既にこのブログで何度も触れた通りです。 私はクセナキスやブーレーズに直接会ったことがありません。会おうと思ったことも無いのが、我ながら不思議でもあります。平安神宮の前を朝夕毎日10年間自転車で通過しながら、中
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