2020年東京五輪のメイン会場になる新国立競技場(東京都新宿区)のデザインに関し、昨年開かれた国際コンクールの審査員だった英国の著名建築家2人が2回あった審査会議をいずれも欠席していたことが関係者への取材でわかった。事業主体の独立行政法人・日本スポーツ振興センター(JSC)は「来日しなくても審査が成立するようにした。役割は果たしてもらった」と説明しているが「審査内容は非公開」として詳細を明らかにしておらず、十分な議論が行われたか疑問の声が上がっている。 コンクールは昨年7〜11月に実施され、46作品の応募があった。同10月の1次審査で11作品に絞られ、2次審査(同11月)でイラク出身のザハ・ハディド氏が率いる英国の設計事務所の作品が最優秀賞に選ばれた。 審査に当たったのは建築家の安藤忠雄氏を委員長とする有識者10人。うち2人に「グローバルな知見」を求めるとの理由で、英国のリチャード・ロジャ